甘々(多分)。
伊集院はふう、とため息をついて言った。
「いや俺は別に・・・・」
伊集院家の敷地内にある夏用の館は、クーラーもないのにひんやりしてるし、近くにある沼からさわやかな風が流れてきて、見た目にも涼しげだ。
「日本に帰って来ると、暑さより湿度が堪えるのよね」
「そんなもんなんだ」
伊集院はアメリカに留学しているが、休みを作っては自家用ジェットで帰ってくる。
海を隔てた遠距離恋愛のわりには、ちっともそんな感じはしなかったり。
「・・・あ、やっぱり暑いかも」
俺は前言撤回した。
「そう? それじゃ冷たいものでも・・・」
メイドさんを呼ぼうとしたのを、俺は止める。
「それよりさ、泳ぎに行かない? 今年まだ泳いでないし、さ」
と言うか伊集院と泳いでいない。
なにしろ、気持ちを通じ合ってから初めての夏だ。
「そうねえ・・・・」
「やっぱ暑い時は海とかプールだよ」
と言うか、水着。
「そうね、私もしばらく泳いでなかったし、たまには身体を動かさないとね」
俺は心の中でバンザイ三唱をした。
「それじゃ、どこで泳ぎましょうか」
1、いますぐ水着! 伊集院家のプール
2、室内プールもいいかもしれない
3、やっぱり夏は海でしょ
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